富田中町商店街は、富田地区で最初に出来た商店街であり旧東海道沿いに面して古くからの歴史ある商店街が多く残っています。
江戸時代には、東海道の桑名宿から四日市宿の間にあることから庶民には「あいの宿」と呼ばれてきました。
また、富田は桑名藩領であったことから、富田で出される蛤は「桑名の焼蛤」と呼ばれていました。街道沿いには「焼き蛤」を売る茶屋が多くあり東海道中膝栗毛「弥次さん喜多さん」も富田の立場の茶屋で焼き蛤を食べたのは有名な話です。

東海道中膝栗毛
「斯て朝餉川松寺をうちすぎ富田のたて場にいたりけるに、ここはことに焼はまぐりのめいぶつ、両側に茶屋軒をならべ、往来を呼たつる声にひかれて、茶屋に立寄、こしをかくると」（五編上）